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辛い・苦しいミソフォニア症状に効いた薬と、服用して判明した2つのメリットと3つの致命的なデメリット。?

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『音で苦しまない未来が手に入る本 ミソフォニアの原因と対処法』の著者で、ミソフォニアを完全克服できた人。JADP認定心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。健康管理士1級・管理美容師資格も持つ、心と体の健康をマネジメントするスペシャリスト。毎日300人以上が来訪する「ミソフォニア診断テスト」の製作者。

ミソフォニアのことで、ご相談をいただく方からは

「ミソフォニアの症状に効く薬があるなら知りたい」

というご要望をよく頂くので、僕の実体験をベースにお話ししたいと思います。

まず結論からお伝えすると、ミソフォニアに効く薬は、3つもありました。

(※向精神薬になるので、医学的な知見からの助言はできません。あくまで実体験ベースの話だということをご承知願います)

ミソフォニアの症状が、薬の力で治っていた時に感じた、実際のメリットとデメリットもすべてお伝えします。

辛いミソフォニア症状に効く薬は、病院の何科でもらった、どんな薬?

もう何年も前になりますが、僕が(結果として)ミソフォニア症状に効いたお薬を処方してもらったのは、ある個人病院の精神科でした。

担当医師からは、処方されたお薬の中身は、一般的には幻覚や妄想が出る、統合失調症の人に処方する薬なんだという説明を受けました。

 

そして実際に処方されたお薬で、特定の音を聞いても嫌悪感情が湧かなくなったお薬は、3つでした。

  1. エビリファイ
  2. コントミン
  3. レキサルティ

あると思わなかった「ミソフォニア症状へ効果がある治療薬」を服用して感じた2つのメリット

僕は今40歳ですが、高校生の頃から心療内科や精神科で向精神薬(うつ病や神経症の人に処方されるようなお薬)を試してきました。

「落ちつく系」の抗うつ薬を飲むと、意欲減退で行動不能になり、「元気になる系の」抗うつ薬を飲むと余計にイライラしたので、逆効果だったと思います。

経験を重ね、メンタルヘルスのことも詳しく学び、ミソフォニアの症状がPTSDに似ていると気づいたのが、転機になりました。

それを担当医に伝えたところ、

「PTSDには統合失調症の薬が効くことがあるので、ミソフォニア症状への治療薬として。試しにやってみましょう」

という話になったんです。

ごく少ない量の服用で、予想以上に早く効果が出た

最初に処方されたのはエビリファイというお薬でしたが、服用して次の日に、僕のダメな音の一つ「足音」を耳にしました。

ところが、足音を聞いても何の感情も出ず、ただの音として感じられたので、これにはびっくりです。

咀嚼音やタイピングの音など「連撃される音」にも反応しなくなって驚いた

特に「対処が難しい」と感じていた、ボリボリと音を立てて食べる音や、キーボードのタイピング音にも無反応になりました。

「一発しか出ない音でも嫌な気持ちになるけど、連続して特定の音を聞くのはもっと耐えられない」

と感じるミソフォニアの人は相当いると思うので、この変化のすごさは想像できるんじゃないでしょうか。

続けてみて判明。ミソフォニア症状に効いた薬の、致命的な3つのデメリット(副作用)

実際に効果を体感した僕個人の意見としては、ミソフォニア症状に対して投薬治療に頼りきるのは、あまりおすすめできません。

ミソフォニア症状に効いた3つのお薬は、いずれも脳の中枢に作用するタイプのものだと、医師から説明を受けました。

その分、日常生活に別の支障が出るほど、副作用もキレキレの内容だったので、具体的に説明します。

ひどいアカシジアが発現した

「エビリファイ」と「レキサルティ」を服用したときは、2週間ぐらい続けた頃から「むずむず脚症候群」の副作用が出ました。

(医師からは「アカシジア」と呼ばれる代表的な副作用だと説明されました)

レキサルティの方が、副作用は減っているという説明でしたが、「本当にこれで減ってるの?」と思うぐらいのソワソワ感です。

とくに、指先がブルブルと震えてしまうので、危なすぎて刃物類を触れませんでした。

身体の震えを抑える薬も一緒に処方されたのですが、そっちは一日3回飲んでも効果が切れてしまうので、どうしようもなかったです。

身体が鉛のように重くて、階段を上るのもつらい

「コントミン」という、手足の震えが出にくいタイプの薬を処方してもらったときは、だるさで行動不能に陥りました。

寝ても起きても体の倦怠感がひどくて、ミソフォニアの症状こそなくなっていましたが、行動エネルギーはゼロの状態です。

階段を上るのもキツくて、一週間は我慢して服用を続けましたが、起きているだけで辛く、耐えられずに服用を断念しました。

このお薬は、医師から「体重が増える人もかなりの割合でいるよ」と説明されたので、外見の悩みが増えてしまうかもしれません。

喜怒哀楽すべての感情を失った

僕がミソフォニア症状改善のための投薬治療を受けて、一番デメリットだと感じたのは「感情喪失」の副作用でした。

最初の数日間は良かったのですが、ある時から突然「無感情」になってしまったのです。

きれいな景色を見ると、以前なら感動できたのに、何も感じない。ただ漠然。

いま取り組んでいる作業が無意味に感じる。今すぐやめたい気がするけれど、やめるのもめんどくさい。呼吸するのも面倒。

何も不快はないけど、別に生きてる意味もない感じがする。そばに崖でもあるんだったら、飛び降りようかな。

でも何もする気が起こらないから、やめよう。でもどうしよう。

僕はこんな風に考えたことも、思った経験もなかったので、これが正常な心理状態からは程遠いことを自覚しました。

ミソフォニア症状は本気で治したいと思いましたが、人間として生きるのをやめたかったわけではありません。

幸せを感じられなければ生きている意味もないと悟ったので、お薬頼みのミソフォニア対処法は「やめる」という決断に至りました。

ミソフォニア症状で、投薬治療法を受けてメリットがある人は?

  • ミソフォニアの症状が重すぎて、家から一歩も出られない
  • 制御困難な激しい憎悪感情を、その場しのぎでもいいからなんとかしたい

そういう方に限り、今回ご紹介した3つのお薬が、急場しのぎ的な意味では役に立つかもしれません。

もちろん作用・副作用の個人差はあると思いますが、長い目で見て、ミソフォニア症状の完治や克服には向かえないと思います。

まとめ

  • 「ミソフォニア症状に効く薬はない」という話は、真っ赤なウソ
  • すぐにしっかり効くけれど、副作用が強烈
  • ミソフォニア症状の投薬治療法は、長い目で見るとおすすめできない

よく考えていただきたいと思うのが「あなたはどうなりたいですか?」という質問の答えです。

ミソフォニア当事者からのご相談では

  • 普通の人みたいになりたい
  • これ以上辛さに耐えられないから、音の不快感がなくなるなら何でもいい

こういった考えを話す方がたくさんいます。

僕も同じように考えた時期があったので、気持ちはよくわかりますが、その結果「幸せ」を失ってしまったら、意味がありませんよね。

なので「幸せな自分になる」を目標にして、自分にとっての幸せが、具体的にどんな状態なのかもじっくりと考えてみてください。

 

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