【当事者Q&A】ミソフォニアのことを、もっと世の中に広めて、知ってもらいたいです

ミソフォニアあるある
Q
ミソフォニアの人って、まだ世間一般に知れ渡っていないだけで、実際にはたくさんの人が悩んでいますよね?だったら、社会にもっとミソフォニアのことが広く知られたら、「ミソフォニアの人が生きやすい社会」に変わってくれそうな気がします。HSPのことも「繊細さん」と言われて肯定的にとらえてもらえていますから、ミソフォニアも同じように広がれば、もっと優しい社会ができると思いませんか?もっとミソフォニアの啓蒙活動へ積極的に参加して、ミソフォニアの人のためになってください!
A

「ミソフォニアの人のためになること」という観点で考えると、私はミソフォニアを周知させる活動へ積極的に参加したいとは思っていません。

ためになるどころか、考えれば考えるほどミソフォニアの人にとってデメリットが多いと感じるからです。

なぜそう考えるのか、3つの理由をお伝えします。

①「それで、だからどうしろと?」と感じる人が大半だから

もしもミソフォニアの人が「特定の音を耳にするだけで、イライラしてしまうんです」と伝えたとして、その先に「だから、嫌がる音が出ない社会になるように、みんなで協力してほしい」という要求が続いたとしたら、どうなるでしょうか。

ミソフォニアでない方にとって、協力するメリットが現状ではありません。「なんのために?」と感じるのが自然な反応です。

伝え方をどう工夫しても、「配慮」が「一方的な我慢の押し付け」になってしまう可能性は、試みる前から見えています。

②今以上の「窮屈さ」を求められることへの抵抗感があるから

多くの方がすでに、さまざまな場面での配慮の中で生活しています。そこにさらに「気をつけなければならないこと」が増えたとしたら、ミソフォニアでない方たちはどう感じるでしょうか。

「大変そうだな」と思いながらも、自分の生活の中で継続的に配慮し続けることには、心理的なハードルがあります。こういった感覚を置き去りにして考えない方がよいと思います。

③ミソフォニアの現状がリアルに伝わるほど、受け取られ方が難しくなるから

ミソフォニアの人が嫌な音に対して感じる激しい感情は、しばしば「殺意」という言葉で表現されます。当事者としてその言い表し方が的を得ていると理解できますが、それはあくまで当事者だからです。

ミソフォニアでない方が同じ表現を聞いたとき、こんなふうに受け取られる可能性があります。

「ちょっと怖い。関わり方が難しそう」

「もしパートナーがミソフォニアだと分かったら、どう接していいか分からなくなってしまう」

これは、あなたが望む未来の姿でしょうか。広める前に、どのように伝わるかを考えておく必要があります。

まとめ

以下の4つが、現状では噛み合っていない部分があります。

  • ミソフォニアの当事者が望んでいること
  • ミソフォニアでない方たちが望んでいること
  • ミソフォニアの反応の激しさ
  • お互いにとっての「負担」のズレ

「ミソフォニアを広めたい」という気持ちは、苦しさの裏返しだと思います。その気持ちはよく分かります。

広めることを否定しているわけではありません。ただ、どんな場面で・どんな相手に・どんな伝え方で話すのかを慎重に選ぶことが、自分を守ることにもつながります。動く前にリスクを把握しておくことが、「ミソフォニアの人のためになる」行動に近づく条件だと思っています。

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