ミソフォニアで「気になる音がどんどん増えていく」を助長する2つの条件と、阻止するために必須の『新習慣』

ミソフォニアの基礎知識&対処法

「以前よりも気になる音がどんどん増えている。このまま更に嫌な音が増え続けたらどうしよう」——こういった相談を複数の方からいただきました。

放っておいて良くなる類の問題ではないので、原因と対処法についてお伝えします。

新しいトリガー音がどんどん増えてしまう原因は、潜在的なストレス状態に気づかないまま、さらされ続けていることです。

ここで言う「ストレス」とは、あなたが日頃から感じる「嫌なこと」とは全く別軸の概念で、潜在意識で脳が感じているストレスのことを意味します。「今はそんなにストレス感じてないから大丈夫」はミソフォニアにとって全然大丈夫ではなく、むしろリスキーです。

ミソフォニアのトリガー音がどんどん増えていく2つの条件

以前は気にならなかった音へ新たに反応して、トリガー音が広がっていく条件は2つあります。

客観的指標「ストレスレベル」の高い状態が続いている

「ストレス」というと、一般的には自分にとって嫌なことがストレスだと自覚します。ところが人の脳は、良いイベントも悪いイベントもひっくるめて、「変化」に対して区別なくストレスレベルを上げるのです。

たとえば夏休みや引っ越しなど、フレッシュな気持ちになっていることでも、脳はストレスレベルを上げています。自覚が薄いからこそ、問題意識を持つことが難しいのです。

「イベントの内容」と「ストレスレベル」を数値化した表として、ホームズとレイの「社会的再適応評価尺度(SRRS)」があります(Holmes & Rahe, 1967)。

年間を通して合計の数値が150を超えると、ミソフォニアではない人でも心の不調を誘発しやすくなります。ミソフォニアの人にとってはトリガー音がどんどん増えやすい状態に他なりません。

潜在的なストレスに対して、「気晴らし」以外の対処をやっていない

一般的に「ストレスを発散する」というと、好きなことに没頭したり、リフレッシュできる行動のことを指すでしょう。これらは、表に出てきているネガティブ感情をなくして、テンションを上げる効果のあるアクションです。

残念ながら、潜在的なストレスレベルを下げる行動ではないので、新たな習慣を身につける必要があります。

ミソフォニアの人がトリガー音を増やさないために必要な習慣「整える」

たとえば、夜遅く家に帰ってきて、クタクタに疲れていたとします。家の用事もあるし、明日の朝も早くて、安直なストレス発散ができない状態の時にどうしていますか?

睡眠時間を確保するのは最優先ですが、抜けている時間が一つあります。それは、日中の活動で様々な刺激を浴びて乱された自分の心身を「整える」ために、自分自身と向き合う10分です。

ミソフォニアが心身を「整える」おすすめの方法

「自分を整える時間」は本当に大切で、ミソフォニアでない人にとっても全く同じです。「やるべきこと」で埋め尽くされた毎日を過ごしていると、どんどん心が空虚になっていきます。

ストレス管理で本来必要なのは、一日単位で心身を整えて、本質的にストレスレベルを下げるための習慣です。方法は色々あるのですが、「自分自身と向き合う」原点は瞑想に凝縮されているので、瞑想について学ぶことをおすすめします。

「整える」方法として、瞑想にこだわる必要はありません。ヨガでも、散歩でも、自分なりの方法で構いません。

私は毎日、心に静寂を置き直すための時間を習慣にしています。神棚への参拝がその一つです。祈ることが目的というより、一日の中に「意識を静かに置く時間」を作ること自体が、自分には合っています。


潜在的ストレスレベルを確実に上げるNG習慣

反対に、絶対にやらないほうが良い日常習慣は、嫌なことを思い出しながら寝ることです。

嫌なことを思い出すと、脳の思考停止を招くので、案外寝付きやすかったりはします。しかし寝る直前に考えていることは脳の潜在意識に深く刻み付けられやすいという特性があります。つまり「嫌なこと探し」へ脳のアンテナが向いてしまうことになるのです。

嫌なことを考えながら寝ていた私の経験

私は小学生の時から、嫌なことを思い出しながら眠りに就くクセがありました。母曰く、毎晩「やめて、やめて」と泣きながら寝言を言っていたそうです。

9歳くらいまでは、寝れば昨日の嫌なことは忘れていたのですが、自我が育つにつれて憂鬱な感覚を朝から引きずるように変わっていきました。その結果、足音・鼻すすりの音・筆記音・咳の音など、当初からあった咀嚼音以外のトリガー音がどんどん増えていったのです。

現在は当時のような睡眠不足や慢性的な消耗とは大きく違う状態にあり、新たなトリガー音が広がるということも起きていません。「整える」習慣と睡眠の管理が、状態の変化に影響していると感じています。

なので私の経験を参考にして、寝る時は楽しいことを考えるようにクセづけてください。そうすれば人の脳は「楽しくなる方法」にアンテナが立って、自動的にプラスの方向を探し始めてくれます。

まとめ

今回お伝えした内容を意識的に行えば、「気になる音が今よりも更に増えていってしまう」という状態を予防できます。反対に「自分をフラットに整える」習慣を行わないでいれば、新たなトリガー音は増え続けるリスクがあります。

ミソフォニアは、「潜在意識でのストレスフル状態」と「きっかけのトリガー音」という2つの条件がそろえば、年齢とは無関係に発症します。

「寝る前スマホ」がやめられない人も多いと思ますが、トリガー音の増殖を食い止めたいと思っているなら、今回お伝えした内容を真面目に受け止めてほしいと思います。

もう少し深く知りたい方へ

最後に2つご紹介させてください。トリガー音が増える仕組みを理解した上で、反応の全体像を知るためのものです。

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