【当事者Q&A】親に直接言えないんですが、咳の音だけが許せません。これもミソフォニアなんでしょうか?

自分の母親がする咳の音だけが、どうしても苦手で、聞くたびに嫌な気分になります。
ご飯を食べた後とか、喉がイガイガして調子が悪い時に咳きこむんですが、私はそれを聞くと焦った気持ちになったり、嫌な気持ちになって辛いです。
でも、母とは日頃から仲がいいし、私は一人暮らしをしているので、母と毎日は顔を合わせません。
母がわざと咳をしているわけじゃないのはわかりますし、ケンカしたくないので、「うるさい!」と言いたくなるのを抑えてます。
母親の他の音(くしゃみとか、食べる音とか)は全然気になりません。
ミソフォニアだと、もっと色んな音に反応するみたいですけど、これもミソフォニアなんでしょうか?
それとも、何か別の病気でしょうか?
いいえ、あなたもミソフォニアだと思われます。
「ミソフォニア」と一言で言っても、気になる音のバリエーションは人それぞれです。
あなたのように、特定の人が出す、特定の音しか気にならないケースも珍しくありません。
むしろ「特定の条件」で嫌な気持ちになるのがミソフォニアです。
あなたの場合は、
- 「自分のお母さん」の出す
- 「咳」の音
という、たった2つの分かりやすい条件で、ミソフォニアが発症しているケースですね。
ミソフォニアが発症する仕組みについては、こちらの記事を参考にしてください。
あなたは「お母さんはわざと咳をしていない」と、客観的な事実をしっかりと理解できているので、とても理性的だと思います。
たしかに、お母さんのする咳を「うるさい」と注意してしまうと、関係は一気にこじれてしまうでしょう。
親に直接言いたくても、言ったあとで関係がこじれてしまうことを考えると、言えないその感覚は、僕にもよくわかります。
いまのあなたが取り組んだ方がいいことは、ミソフォニアが条件反射の一種だということを、しっかりと理解しておくことです。
別の病気かなにかだと事実誤認してしまったり、「自分の性格のせい?」などの見当違いな推論に走ってしまわないように注意しましょう。
そもそもミソフォニアは「病気」ではなく、偶然できてしまった「神経回路」の仕業です。
「治らない」と決めつけられていたりもしますが、見るべき一番のポイントは「心」ではなく「神経回路」なので、見失わないようにしてくださいね。
ミソフォニアを治す方法=不必要な条件反射を変える方法です。