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ミソフォニアを誘発する、音以外の3種類のきっかけ。見る・嗅ぐ・触るもきっかけになる。

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元・ミソフォニア歴34年のミソフォニア専門家。1年間で、500人以上のミソフォニア当事者へ、ミソフォニアの改善法を指導している。 健康管理士1級、メンタル心理カウンセラー、上級心理カウンセラーの資格を保有。 趣味は自己投資。HSS型HSP資質持ち。

ミソフォニア(別名・音嫌悪症)では、「あの音が耐えられない」「音が嫌だ」と特定の音だけに反応していると思われがちです。

ところが、米国で2015年に実施された調査では、ミソフォニア発症者の90%に「光景」「動作」など視覚のきっかけもあることが明らかにされています。

特にミソフォニアの研究が遅れている日本では、「特定の音に対してのみ反応している」というのが一般的な認識です。

そして音以外のミソフォニアトリガー(きっかけ)の多くは、嫌悪感を感じる音(トリガー音)に付随しています。

この記事では、音を完全に遮断してもミソフォニアを起こす、視覚・嗅覚・触覚のきっかけについてくわしく解説しますので、ぜひ最後までお読みください。

じつは音以外にも存在する、ミソフォニアになるきっかけ

ミソフォニアの症状は、あるとき急に、何気ない日常の光景がきっかけで発現します。

ミソフォニア当事者の自覚としては、特定の音を聞いた瞬間に、ほのぼのとした状況と全く釣り合わない衝動的な感情が突然沸き起こる感覚です。

米国の研究者Thomas‌ ‌H.‌ ‌Dozier‌氏の調査によると、ミソフォニアを発症した当事者から、聴覚(音)以外のきっかけ(トリガー)を現在までに3種類確認しています。

視覚のトリガー 特定の動作や光景を見る
嗅覚のトリガー ごくまれ。特定の香り・におい
触覚のトリガー ある特定のものに触れたり、振動を感じる時

3つのトリガーに共通する傾向は、発されるトリガー音と密接にかかわっていることが多い点です。

ミソフォニア「視覚的トリガー」の種類と内容

この調査に参加したミソフォニア当事者は、複数のミソフォニア重症度評価で「中程度」と判定された人たちです。

視覚トリガーの内容 発症者の割合
口を開けて噛む 78%
足を揺らす・貧乏ゆすり 48%
あごの動き 42%
親指をいじる・顔を触る・爪をかむ・キューティクルをつまむなどの反復的な手の動き 39%
顔を触る・指差す・食べ物を口に運ぶなどの片手動作 24%
髪の毛をねじる・髪の毛を触る 17%
その他 9%

視覚的トリガーへ敏感に反応するタイプのミソフォニア発症者は、聴覚トリガー(音)と密接に関係しているケースと、全く関係しないケースがあります。

「食べる系」の動きは咀嚼音と隣り合わせですが、髪をいじったり指差しをするのに、そもそも音は全く伴わないからです。

これには3つの推論が考えられます。

来るべきリスクに備える、予備動作

1つ目は「これから不快な音がやってくる」予備動作に対しての逃避反応である可能性です。

たとえばゲンコツを振り上げられて「これから自分が殴られる」と予想できるとき、人間は防御本能で防御か回避の動作を行います。

2つの知覚でトラウマ化しているケース

もう一つの推論は、音のトリガーと一緒に記憶された光景(「ボリボリという音」を出しながら「顎が動く様子を見ている」)がワンセットでトラウマ化している可能性です。

要するに、不快な音が全く聞こえなくても、セットで記憶された動作を見ているだけで「聞こえそうで怖い」「また辛い気持ちになりそう」と不安なのかもしれません。

ある光景が、純粋にミソフォニアトリガーであるケース

顔や髪を触ったり、特定のポーズをとるだけのケースでは、音が全く関係しません。

ただし人間は、しぐさを見るだけで感情が動くのも確かです。

例えば、自分のことを馬鹿にするようなポーズ(中指を立てる・嘲笑されるなど)をされればひどく不快な気持ちになります。

ミソフォニアとは、今起こっている出来事とかけ離れた極端な感情が湧く不随意反応なので、十分にあり得る推論です。

余談:僕が「貧乏ゆすり」を見ていて気持ち悪くなった話

これはミソフォニアの症状とは関係ないかもしれない、私の体験談です。

ある友人と会話をしていたとき、その友人はゆっくりと左右に大きく貧乏ゆすりをしていました。

(すごくリラックスしていて、呑気な感じの時間です)

そのうち私は車酔いしたような気持ち悪さを感じて、友人に「吐きそうだから、揺れるのをやめてくれ」と頼んだことがありました。

ミソフォニアの反射で「吐き気」という症状もあるので、あれはもしかしてミソフォニア特有の反応だったのかもしれない…と思います。

他の知り合いにこのことを話したら「誰だって貧乏ゆすりを見ていたら、気持ち悪くなるよ」とも言われたので、真相は定かでありません。

ミソフォニアの嗅覚mpきっかけについて

嗅覚のトリガーはデータが少ないのですが、これは僕自身が何度か実体験を経たので、理解できる部分があります。

  • 電車内で、おかきのにおいが漂ってきた
  • 職場でカップラーメンを作っている人がいて、匂いがする

いずれも「不安で落ち着かない・ザワザワとした焦燥感がする」という感覚でした。

まだ嫌な音を聞いていなくても、これからボリボリとおかきを食べる音・ズルズルと麺をすする音が否応なしに襲ってくる明確な予兆があったわけです。

なので今すぐこの場所を離れたい!という気持ちに駆られていました。

タバコの臭いが嫌いなのは、ミソフォニアなのか判別不能

私はタバコの臭いもかなり苦手なので、外を歩いていて風上に歩きたばこをしている人がいると、かなりイライラします。

(自分からトラブりたくないので、歩きたばこを注意したことは一度もないです。息を止めて、速攻で追い抜かします)

50mぐらい離れていてもタバコの臭いを察知してしまって、ついニオイの発生源を探してしまったりするので、嗅覚は敏感な方かもしれません。

もともと嗅覚は、記憶と関連付けが起こりやすいと言われます。

なので視覚的トリガーと同じように「特定のニオイ」による条件反射を引き起こしているのではないでしょうか。

ミソフォニア「触覚」きっかけの種類

  • キーボードに触れる
  • 特定の布地に触れる
  • 他人に触られる、など

タイピング音に反応するタイプのミソフォニアで、自分の出すタイピング音でもダメな人にとっては、キーボードに触れる=自爆ボタンを触るのと同様の行為です。

もしも触覚そのものがミソフォニアの発症トリガーになっていなかったとしても、恐怖心を感じるのは自然なことでしょう。

まとめ

アメリカに住むある少女は、咀嚼音に反応するタイプのミソフォニアでしたが、イヤーマフで音を完全に遮断しても、顎が動く動作に強く反応していたそうです。

ミソフォニアの「視覚トリガー」に対する最善の対策は、反応する光景を視界に入れないこと=見ないこと。

ミソフォニアのメカニズムの記事で詳しくお話ししましたが、条件反射を弱めるには自分の脳に学習させない=同じ体験を可能な限り避けることです。

ミソフォニアの対処法で「慣れさせる」は逆効果なので、トリガー音を出している対象を意識的に「見ない」のも、反応の改善に効果が見込めます。

僕の経験上でも、ほぼ遭遇することのなくなった音ほど、ミソフォニアの反応は弱まる傾向でした。

今すぐできることとしては、なるべくトリガーとの接触頻度を減らせる環境構築を行いましょう。

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元・ミソフォニア歴34年のミソフォニア専門家。1年間で、500人以上のミソフォニア当事者へ、ミソフォニアの改善法を指導している。 健康管理士1級、メンタル心理カウンセラー、上級心理カウンセラーの資格を保有。 趣味は自己投資。HSS型HSP資質持ち。

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