ミソフォニア症状への遮音対策として、あまりおすすめできない5つの防音方法。

ミソフォニアの人が「嫌だ、迷惑だ、聞きたくない」と感じる音を防ぐためには、やり方をよく考えて、選ぶ必要があります。
なぜかというと、おすすめしない防音対策をすると、耳のトラブルを招いてしまったり、手間とお金の無駄遣いになりかねないからです。
ミソフォニアを発症して日が浅い人ほど、間違った防音対策をしていることが多いので、自分の対処法を見直す意味で、ご一読いただけたらと思います。
ドラッグストアで売っている耳栓を使う
どこの薬局でも手に入る、一番ポピュラーな耳栓はサイレンシアという名前の商品ですが、ミソフォニアの人におすすめできない理由が3つあります。
ミソフォニアの人にとっては、遮音性能が不十分
サイレンシア耳栓は、かなりの圧迫感がある割には遮音性能がイマイチです。
ミソフォニアの不快な音対策に使うのでしたら、インターネットで購入できる、別の耳栓をおすすめします。
(くわしくはこの記事の最後をご覧ください)
個数が少なすぎる
耳栓は同じものを連続で使ったり、洗濯機で洗うとすぐにヘタってしまって、ダメになります。
なので、最低10ペア以上(20個~)は用意して、ローテーションさせながら使うのが長持ちさせる秘訣です。
ヘタってしまった耳栓は遮音効果もダウンしてしまうほか、耳から抜け落ちやすくなります。
耳の中を衛生的に保つためにも、サイレンシア以外の耳栓を、まとめ買いして使うのがおすすめです。
耳栓の色がとても目立つ
サイレンシア耳栓は明るいイエローなので、耳栓を付けていることが周囲へバレバレになります。
(一般的な耳栓の用途だと、「なくさないこと」を考慮して、探しやすい色にしてあるんだと思います)
周りの人たちに、耳栓を使っていることがバレたくない人にとっては、目立ちにくい色をした、他の耳栓が合っていると思います。
ノイズキャンセリング機能付きのデジタル耳栓を使う
デジタル耳栓は、ノイズキャンセリング機能(ANC)によって、雑音をある程度聞こえなくしてくれるものです。
しかし、デジタル耳栓は安全上の懸念点もあり「人の声が聞こえる」ことを売りにしています。
これだと、聞きたくないのに聞こえてしまう音の方が多く、ミソフォニアの人にはあまり意味がないと思うので、おすすめしません。
シリコン製のプラグ型耳栓を使う
シリコン製のプラグ型耳栓は、水泳をする時に、耳の中へ水が入らないようにする目的で使われることがあります。
シリコン製のプラグ型耳栓は遮音効果も微妙なうえ、通気性がゼロなので、長時間装着に不向きです。
耳の中がムレまくって不快なだけなので、他の耳栓を選びましょう。
イヤーマフだけで気になる音を防ごうとする
単体で使う場合、ミソフォニアの症状に対してはイヤーマフよりも、耳栓の方が効果的です。
僕のミソフォニア歴34年あまりの経験上、ミソフォニア症状に対するイヤーマフの有効な使い道としては、以下の2つが適切かと思います。
- イヤホンで流している音が、外部に漏れるのを防ぐ
- ウレタン製の耳栓と一緒に使って、より強力に音を防ぐ
ヘッドホンを付けて、爆音の音楽を流す
周りの人に迷惑がかかる
安全のために聞こえた方がいい音も聞こえなくなる
あなたが難聴になるリスクが上がる
以上3つの理由から、ミソフォニア症状のあるなしに関わらず、おすすめしません。
遮音カーテンや防音パネルで、部屋の防音を強化する
建物は、防音効果の「低い」順番から並べると
- 木造の建物
- 軽量鉄骨の建物
- 重量鉄骨の建物
- 鉄筋コンクリートの賃貸物件
- 鉄筋コンクリートの分譲マンション
もしも木造の建物に住んでいて、遮音カーテンや防音パネルなど「後付け」の対策を施しても、大した効果は期待できません。
高価なパーソナル防音室を入れて、ようやく違いを実感できるぐらいなのが現実です。
なので中途半端な防音対策でしたら、お金のムダになるだけなので、やらないことをおすすめします。
まとめ
- 耳栓は、インターネットでまとめて購入したものを、衛生的に使いまわす
- デジタル耳栓は、ミソフォニア対策にまったく効果なし
- シリコン製の耳栓は、ミソフォニア対策に不向き
- 爆音での防御は、周囲にも自分にもデメリットがある
- 建物の防音性能は、もともとの造りによるところが大きい
ミソフォニアの人に効果的な遮音・防音対策については、こちらにまとめましたので、ぜひご覧ください。