ミソフォニアの完治というゴールへの最短距離・本当に必要な3つの対処法。嘘だらけの現状を一刀両断!

「ミソフォニアの症状は薬も効かないし、治せないから耳栓をするしかない」というのが、一般的な論調です。
しかし、実際はミソフォニアの症状に効く薬もありますし、根本的に改善するための対処法も存在します。
ミソフォニアを「完治させた」と明言できる人はほぼ居ませんが、僕は完治までの道のりを、すでにクリアした数少ない人間の一人です。
誰の発した情報を信じるのかはあなた次第ですが、本気でミソフォニアを治したい人に、役立つ対処法を解説します。
ミソフォニアの「原因」にこだわりすぎないこと
ミソフォニアを発症するプロセスは
こんな流れになるのですが、大まかに理解するだけで十分だと思います。
これ以上原因を掘り下げたところで、ミソフォニアの症状に変化は起こらず、意味がないからです。
ミソフォニアを発症したあとどうするか?が本題なので、一つずつ説明します。
まずは効果的な防音対策で、気になる音からの自衛に徹する
ミソフォニアに効果的な対処法を実践するためには、専用のスキルを学び、習得するトレーニングが必要です。
なすすべを知らない状態の人は、自分がイライラしてしまう音を防ぐことから始めてください。
ミソフォニアの防音対策として、効果的なやり方をピックアップします。
- モルデックスの耳栓を使う
- 耳栓×イヤーマフのコンボで防音する
- ウレタン耳栓×シリコン耳栓のコンボで音を防ぐ
- 音の発生源の近くに、ホワイトノイズ発生器を設置する
- いびきなど、低い音にはブラウンノイズを流して打ち消す(ホワイトノイズ発生器で出せる)
- イヤーマフ×イヤホンで完全防音する
- 本格的なパーソナル防音室を設置する
※詳しいやり方については、こちらの記事にて解説しています。
これらは、あくまで一時しのぎの対処法に過ぎませんが、何もできない段階の人はどれかを必ずやりましょう。
耳栓をしていても、気になる音が聞こえてしまう時はあると思いますが、大きな音をモロにくらうよりは断然楽です。
ミソフォニア完治に必要な対処法①条件反射を理解する
ミソフォニアが原因の心理的なストレスによって、うつや不安障害になる人は大勢います。
ですが、あなたがミソフォニアを治したいのであれば、ミソフォニアが発症する仕組みに深く関わっている、条件反射について学ばないわけにはいきません。
原因とズレた対処法をしていても、ミソフォニア改善には無意味だからです。
ミソフォニアと条件反射がどう関わっているのか?についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ご一読ください。
ミソフォニア完治に必要な対処法②条件反射の特性を利用して、克服の訓練をする
特定の音を聞いてイライラする理由は、あなたが神経質だからでも、音を出す相手が嫌いだからでもありません。
人間にも動物にも備わっている、脳の防御システム「条件反射」が不都合に働いてしまっているからです。
しかし、条件反射は後天的に作られるものなので、今ある条件反射を別の条件反射に変えたり、消したりすることもできます。
条件反射の最も有名な例は「パブロフの犬」の実験で、「特定の刺激を与えるだけで、犬がよだれを出すようになる」という内容ですが
- ベルの音
- メトロノームの音
- 特定の図形を見せる
- まぶしい光を当てる
など、「特定の刺激」の内容を、好き放題に変えることができました。
この特性を応用することで、誰かが自分勝手に「治せない」と決めつけた、ミソフォニアの症状を変えることができるのです。
(本来は「症状」という呼び方自体が不適切なのですが、便宜上の理由でこの言葉を使います)
ミソフォニア完治に必要な対処法③不要な思考グセの矯正をする
ミソフォニア当事者には、特有の考え方のクセや、事実とはズレた思い込みを持っていることがよくあります。
- わざと音を出されている
- 嫌な音を出してくる
- 何度「やめて」と頼んでも、分かってくれない
- 音を出す相手がガサツで下品だからイライラするんだ
「なぜこの考えが不要なのか?」を、頭で理解して、心で納得するまで落とし込むプロセスが必要になります。
このプロセスで、認知行動療法が効果的なので、必要に応じて「ミソフォニア専門カウンセリング」でも活用しています。
※「ミソフォニア=条件反射」の前提なしで認知行動療法を実施すると、問題がこじれる原因になるので、おすすめしません。
まとめ
- ミソフォニアの原因探しに固執したり、「治らない」と決めつけるのは無意味
- 条件反射の観点から、ミソフォニアの症状を紐解いて、理解する
- 条件反射に通じる方法=ミソフォニアに効く対処法なので、学んで実践する
- 事実とズレた思い込みに気づいて、考え方のベクトルを軌道修正する
ミソフォニアの本では、これらすべての内容を網羅して執筆しました。
「何も変わらない」はまずないと思いますので、興味のある方はご一読を。
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