ミソフォニアだった可能性がある、世界的な偉人・有名人。音に敏感なことと創造性にはどんな関連性があった?

現在科学者たちは、音に対して過度に敏感であることと、チャールズ・ダーウィン(写真)のような天才が、創造性を発揮する鍵になっていた可能性を研究しています。
私たちは誰でも騒音を不快に思うものですが、歴史に名を遺した複数の偉人が音への不快感を訴えていました。
音に対して過度に敏感であることが、自然科学者チャールズ・ダーウィンや作家フランツ・カフカのような天才たちの、創造性を司っていた可能性が示唆されています。
ミソフォニアの可能性があった偉人①自然科学者チャールズ・ダーウィン
進化論を確立させたことで有名なチャールズ・ダーウィンは生前、ノイズによって気が散る自身の性質を強く嘆いていたと言われます。
他にも、数多くの名言で知られるロシアの有名作家アントン・チェーホフも同様に、「ノイズを適切に遮断するのが難しい」と不満を漏らしていました。
ミソフォニアの可能性があった偉人②作家フランツ・カフカ
20世紀を代表する、天才的な文学作家のフランツ・カフカは、生前こう述べていました。
「私が執筆するためには孤独が必要です。 『隠者のような孤独』では不十分で、『死人のごとき孤独』それでも表現としてはまだ足りません。」
つまりカフカは、クリエイティブな文章を執筆するために、不要な情報を完全にシャットアウトする必要があったのです。
ミソフォニアの可能性があった偉人③作家マルセル・プルースト
出典:Wikipedia
フランスの作家マルセル・プルーストは、フランツ・カフカと並んで20世紀文学の偉人と称されます。
マルセル・プルーストは耳栓をして、さらに寝室へコルクを敷くことで、外部の音をシャットアウトしながら仕事をするという、独特のスタイルでした。
創造的分野とミソフォニアの密接な関連性
現在、世界の心理学者たちは、テーマと無関係な感覚情報をシャットアウトできない脳を持つ人は、クリエイティブと強く結びついている可能性があると考えています。
平たく説明すると、一般の人が気にならない感覚刺激(例えば音、視覚情報)に意識を奪われてしまう人は、裏返しの特性で独創性に富んだ視点が得やすいのです。
つまり、他の人が今の延長線上でしかアイデアを出せないような状況の時に、「ノイズが侵入してしまう特性の人」は全く違う観点からアイデアを閃くことができます。
不要な音を拾ってしまうことと創造力の関連性を証明する研究
2010年にイリノイ州ノースウェスタン大学の科学者たちは、100人を対象とした「問題に対する独自の解決策を見つける能力」についてテストを行いました。
これは、参加者の「現実世界における、クリエイティブな問題解決能力」のレベルを測定するために設計されたテストです。
参考学術文献
テストの参加者たちは、事前にCAQ(クリエイティブ達成度評価表)と呼ばれる、個々の創造性を数値化するためのテストを受けます。
その後、あるシナリオ(問題)に対してできるだけ多くの解決策を出すように求められるという内容でした。
84人から有意なテスト結果が得られ、無関係な情報刺激で注意散漫になって悩む人は、同時に独創性のある解決策を導き出すのが得意だという傾向が見受けられました。
また、海外の複数の研究データは、ミソフォニア症状を持つ人とIQ(思考能力)の高さに関連性があると推測しています。
ミソフォニアの最新研究データでは、医学部の学生を対象にした調査で、約50%にミソフォニアの症状が確認されています。
私は専門学校卒ですが、高校は公立の進学校でしたから、勉強が苦手ではありませんでした。
筆記音がミソフォニアのトリガー音になってしまい、学業への集中が困難になったのが大学進学をあきらめた一番の理由です。
まとめ
今回ご紹介した研究データの結果は、ミソフォニアとクリエイティブの関連性を決定づける研究ではありません。
ですが、一般の人が気にしない音で悩む人の中には、創造的分野の才能が秘められている可能性を示しています。
実際に私が所属している海外のミソフォニアグループでも、自分の才能は「クリエイティブ」「アーティスト」だと言い切る人が、なんと8割もいました。
(海外で自分の特性を明確に自覚しているが多いのは、日本と海外の教育方法の違いが一因だと思われます)
少なくとも、ミソフォニアの人が独創的な知覚を持っている可能性は、音を問題にしていない人と比較して、高いと考えられます。