ミソフォニアで「気になる音がどんどん増えていく」を助長する2つの条件と、阻止するために必須の『新習慣』

ミソフォニアの基礎知識&対処法

最近、ご相談で「以前よりも気になる音がどんどん増えている。このまま更に嫌な音が増え続けたらどうしよう」という内容を複数の方からいただきました。

放っておいて良くなる類の問題ではないので、原因と対処法についてお伝えしようと思います。

新しいトリガー音がどんどん増えてしまう原因は、あなたが潜在的なトレス状態に気づかないまま、さらされ続けていることです。

ここで言う「ストレス」とは、あなたが日ごろから感じる「嫌なこと」とは全く別軸の概念で、潜在意識で脳が感じているストレスのことを意味します。

「今はそんなにストレス感じてないから大丈夫」はミソフォニアにとって全然大丈夫ではなく、むしろリスキーです。

ミソフォニアはこの表に出ないストレスの自己管理を必ずやるべきなので、理由と具体的な対処法について解説します。

ミソフォニアのトリガー音がどんどん増えていく2つの条件

以前は気にならなかった音へ新たに反応して、トリガー音の開発が進行していく条件は2つあります。

これを「ストレス」だとあなたの意識では認識していないからこそ、ミソフォニアの悪化を阻止するために必ず知っておきたい内容です。

客観的指標「ストレスレベル」の高い状態が続いている

「ストレス」というと、一般的には自分にとって嫌なことがストレスだと自覚します。

ところが人の脳は、良いイベントも悪いイベントもひっくるめて、「変化」に対して区別なくストレスレベルを上げるのです。

たとえば夏休みやゴールデンウィークなどの長期休暇や、引っ越しでフレッシュな気持ちになっていることを、自意識ではストレスだと感じません。

(自覚が薄いからこそ、問題意識を持つことが難しいのです)

「イベントの内容」と「ストレスレベル」を数値化した表があるので、参考までにご覧ください。

年間を通して、合計の数値が150を超えると、ミソフォニアではない人でも心の不調を誘発しやすくなります。

ミソフォニアの人にとってはトリガー音がどんどん増えやすい状態に他ならないので、軽視しても良いことではありませんよね。

潜在的なストレスに対して、単なる「気晴らし」以外の対処をやっていない

一般的に「ストレスを発散する」というと、好きなことに没頭したり、リフレッシュできる行動のことを指すでしょう。

ところがこれらは、分かりやすい形で表に出てきているネガティブ感情をなくして、テンションを上げる効果のあるアクションです。

残念ながら、あなたの潜在的なストレスレベルを下げる行動ではないので、新たな習慣を身につける必要があります。

ミソフォニアの人がトリガー音を増やさないために必要な習慣「整える」

たとえば、あなたが夜遅く家に帰ってきて、クタクタに疲れていたとします。

家の用事もあるし、明日の朝も早くて、安直なストレス発散ができない状態の時にどうしていますか?

もちろん、ストレス耐性を上げるために睡眠時間を確保するのは最優先で行うべきですが、抜けている時間が1つあります。

それは、日中の活動で様々な刺激を浴びて、乱されまくった自分の心身を「整える」ために、自分自身と向き合うための10分です。

ミソフォニアが心身を「整える」おすすめの方法

「自分を整える時間」というのは本当に大切で、ミソフォニアでない人にとってもこれは全く同じです。

「やるべきこと」で埋め尽くされた毎日を過ごしていると、どんどん心が空虚になっていきます。

(心の空虚さを埋めるための代償行動として、女性はネットショッピングで衝動買いするといった行動に走りやすいです)

ストレス管理で本来必要なのは、一日単位で心身を整えて、本質的にストレスレベルを下げるための習慣です。

方法は色々あるのですが、「自分自身と向き合う」原点は瞑想に凝縮されているので、瞑想について学ぶことをおすすめします。

書籍で瞑想を学びたい方は、あらゆる瞑想法の原点であり本質でもある、こちらの本がおすすめです。


「整える」方法として、瞑想にこだわる必要はありません。たとえば、ヨガなども良いですね。

私は家に神棚があるので、毎日の習慣にしている「参拝」を「整える」ための時間として活用しています。ご参考までに。

潜在的ストレスレベルを確実に上げて、気になる音がどんどん増えやすくなるNG習慣

絶対にやらないほうが良い日常習慣は、嫌なことを思い出しながら寝ることです。

嫌なことを思い出すと、脳の思考停止を招くので、案外寝付きやすかったりはします。

恐ろしいことに、寝る直前に考えていることは脳の潜在意識に深く刻み付けられやすいという特性が。

つまり「嫌なこと探し」へ脳のアンテナが向いてしまうことになり、あなたにとっての「嫌なこと」を自動的に引き寄せてしまうんです。

嫌なことを考えながら寝ていた私の「末路」

6歳でミソフォニアを発症してしまった私は、小学生の時から嫌なことを思い出しながら眠りに就くクセがありました。

母曰く、毎晩「やめて、やめて」と泣きながら寝言を言っていたらしいので、これはヤバい状態だと思いませんか?

(自分では全く覚えていません)

9歳くらいまでは、寝れば昨日の嫌なことは忘れていたのですが、自我が育つにつれて憂鬱な感覚を朝から引きずるように変わっていきました。

その結果、足音・鼻すすりの音・筆記音・咳の音など、当初からあった咀嚼音以外のトリガー音がどんどん増えていったのです。

(ストレスの自己管理法を習得してからは、新たなトリガー音の開発が一切なくなりました)

なので私の失敗を教訓に活かして、寝る時は楽しいことを考えるようにクセづけてください。

そうすれば人の脳は、「楽しくなる方法」にアンテナが立って、自動的に夢を実現する方法のきっかけを探し始めてくれます。

まとめ

今回お伝えした内容を意識的に行えば、「気になる音が今よりも更に増えていってしまう」という悪夢のような状態は予防できます。

反対に「自分をフラットに整える」習慣を今まで通り行わずにいれば、たとえ何歳になっても新たなトリガー音は増え続けるでしょう。

ミソフォニアという自分の特異な性質で、持つべき意識があります。

単純に言えば、私もあなたも「普通の人」ではありません。

(普通でありたい気持ちはよくわかりますが、事実の否定=自己否定です)

自分が今「当たり前」と思っていることが、自分の特質的な脳を苦しめる「縛り」になっていないか、今一度見直してみましょう。

要するに、ミソフォニアである自分の心身が不調を起こさない「ミソフォニアの当たり前」を知って、気がづいたら意識を挿げ替えていく必要があるのです。

ミソフォニアは、「潜在意識でのストレスフル状態」と「きっかけのトリガー音」という2つの条件がそろえば、年齢とは無関係に発症します。

新しいことをスタートさせて、テンションが上がっている時に今回のようなことを言っても、聞く耳を持ってくれない人が多そうです。

トリガー音の増殖を食い止めたい人と思っている人は、できれば聞き流さず、今回お伝えした内容を真面目に受け止めてほしいと思います。

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