ミソフォニアにおすすめの耳栓と、長時間装着でも外耳炎を起こさないために必要な「耳メンテナンス」のやり方。

ミソフォニアの人にとって「耳栓」は、苦手な音から自衛をするために欠かせない必須アイテムです。
しかし「耳栓をする目的」が一般の人とは違うので、選ぶ耳栓・使い方ともに注意したいことがいくつかあります。
ミソフォニアの人は耳栓の装着時間が長くなりがちなので、外耳炎予防のために耳の適切なお手入れが必要です。
今回はミソフォニアの人におすすめの耳栓を理由付きでご紹介するほか、耳のトラブルを予防できる耳メンテナンスのやり方も一緒にお伝えします。
ミソフォニア対策の耳栓選びでは、遮音性能の高さはもちろんのこと、周囲にバレにくい・耳が荒れにくいといった要素も検討するべきです。
耳のトラブルが一度起きてしまうと、トリガー音からガードしたいタイミングで、耳栓を付けられないという最悪の事態にもなりかねません。
なので耳栓の長時間装着も考慮した上で、ミソフォニアの人におすすめの耳栓をご紹介します。
ミソフォニアの人が耳栓の長時間使用で外耳炎にならないためのメンテナンス法
耳栓の使用頻度は人それぞれだと思いますが、ミソフォニアの人はいつトリガー音を食らうか予測ができないので、長時間の使用を余儀なくされます。
「耳」と「耳栓」それぞれに必要なメンテナンス法を知っておかないと、耳のトラブルも招きますし、耳栓の「寿命」も早くなってしまうのです。
おすすめの耳栓をご紹介する前に、必ず知っておきたい「耳メンテナンス」のコツを3つお伝えします。
最低10個以上の耳栓を、ローテーションして使う
耳栓は「使い捨て」を推奨している製品も多いですが、ミソフォニアの人が耳栓をマスクのように使い捨てしていたら、金欠に陥ってしまいます。
耳栓の清潔さを保ちつつ、耳栓の寿命も長くするためには、最低でも10個以上の耳栓をローテーションして使いまわす方法がおすすめです。
耳栓はミソフォニアの人にとって「メガネ」のようなもの。今後長くお付き合いすることになるので、自分に合う商品が分かったら、お得なまとめ買いをおすすめします。
シャワーから出たら、綿棒で耳の中を清潔に保つ
衛生的な耳と耳栓をキープするために、シャワーから出た後、綿棒で耳の中の水分をやさしく取るお手入れを習慣づけましょう。
毎日お風呂上がりに耳を綿棒でお手入れしていると、綿棒に耳垢の「色」が少し付くだけで、塊の耳垢は発生しなくなります。
毎回耳の奥まで拭いても外耳炎になる心配はないので、ご安心を。
私はこのやり方で、20年以上耳の中のお手入れをトラブルなしで続けています。
綿棒は「紙軸」と「樹脂素材」の軸のものがありますが、紙軸の綿棒のほうが芯がしっかりしていて、何かと使いやすいです。
「へたり」が出た耳栓は処分のタイミング
使用前に耳栓を指で潰して、すぐに元の形に戻るようになった耳栓は交換のタイミングです。
へたったウレタン耳栓は防音性能も落ちているので、定期的にチェックして新しい耳栓と交換するようにしましょう。
もしも耳栓を誤って洗濯機にかけてしまった場合は、残念ながら一発でお陀仏になります。
基本的にウレタン耳栓は「洗えないもの」なので、耳を清潔に保って、同じ耳栓を連続で使わないのが長持ちさせるポイントです。
ミソフォニアにおすすめの耳栓ベスト3
ミソフォニアの人が耳栓を選ぶ時の基準は、装着ストレスが少なく、なるべくコスパよく使えて、必要な遮音性能を備えていることです。
これまでに国内外問わず20種類以上の耳栓を試してきた中で、特に実用的だと評価できるものを3つご紹介します。
ミソフォニアにおすすめの耳栓①モルデックス
モルデックスは、遮音性能がNRR値33dBと、数ある耳栓の中でもトップクラスの遮音性能を誇るウレタン耳栓です。
色のバリエーションもたくさんありますが、このグレーの迷彩柄が一番目立ちにくいのでおすすめしています。
ただし、耳の穴が小さい人は慣れるまで圧迫感を感じることもあるので、バリエーションにもある「小さめ」を試してみてください。
ミソフォニアにおすすめの耳栓②LYSIAN ソフトフォーム耳栓
遮音性能もSNR 38dBとモルデックスに匹敵する性能で申し分なく、付け心地も柔らかくて1個当たり「22円」というコスパの良さが特筆すべきポイントです。
「なるべくたくさんの耳栓をローテーションする」という基本が無理なく実行できるので、ミソフォニアの人におすすめできます。
ただし、モルデックスよりも色が目立つので、バレにくさではモルデックスの耳栓が上です。
たとえば、家ではLYSIANでコスパよく耳栓を使って、外出先では目立ちにくいモルデックスを使うという耳栓の運用方法も、合理的だと思います。
ミソフォニアにおすすめの耳栓③Macks Pillow Soft シリコン耳栓
このシリコン耳栓単体での防音効果はイマイチなので、ミソフォニアでトリガー音をブロックしたい人にはおすすめしません。
他のウレタン耳栓と「併用」することで、ほぼ完全遮音が可能になります。
やり方はこんな感じです。
耳は外耳からも音を集めているので、ウレタン耳栓の上からシリコン耳栓で外耳を埋めるようにすることで、まるで水中に潜っているような音の感じ方に変わります。
耳の中が蒸れやすいので長時間はやめた方が良いですが、テスト中など特に集中したくて、ガッチリ遮音したい時にはとても役立つ耳栓の使い方です。
ミソフォニアにおすすめしないタイプの耳栓
防音性能もイマイチで、使用感も悪いのでプラグ型のシリコン耳栓はミソフォニアの人におすすめしません。
ウレタン耳栓と比較して、繰り返し使っても劣化しにくいのがプラグ型シリコンのメリットです。
防水性能がある代わりに通気性ゼロなので、非常に蒸れやすく、長時間の装着には適しません。
それに、耳垢を耳の奥へ押し込んでしまいやすい形なのもやや問題です。
「耳が水に濡れてしまうシーン」で最も利用価値がある耳栓なので、プールやお風呂での防音もしたい方、もしくはプールが原因の中耳炎を予防したい方にはおすすめできます。
まとめ
私はミソフォニア歴が長いので、「耳栓のことなら何でも聞いて!」と胸を張って言えるぐらいは詳しい人です。
「耳栓をしていたいけれど、外耳炎や肌荒れになってしまって付けられない」というご相談を何度もいただいたので、少しはご参考になるかと考えました。
今の私はミソフォニア対策ではなく、安眠対策として耳栓を使っています。
都心に出かけると、不快な音がなくても情報の洪水でグッタリ疲れてしまうので、脳に入ってくる聴覚情報を減らす目的で利用しているイメージですね。
ドラッグストアで購入できる耳栓「サイレンシア」は遮音性能が微妙で、ミソフォニアの人には長期目線で考えると、コスパも悪く感じると思います。
耳栓は「防具」としてあるに越したことはないので、今回お伝えした内容を、自分にピッタリ合う耳栓探しの参考にしてくださいね。