【当事者Q&A】ミソフォニアのことを、人にうまく説明できません。

自分がミソフォニアなんだということは分かりましたが、いざ家族や友達に説明しようとすると、うまく説明できません。
私としては、とにかく嫌な音を出さないでほしいし、特に一緒の空間で暮らす家族には、なるべく協力してもらいたいです。
気になる音さえ聞かなければ、私も穏やかな気持ちでいられるので、揉めないためにも症状のことを理解してほしいなと思います。
この前、家族に説明してみた時は
「気にしすぎだよ。いちいち気にしてたら生活していけないから、慣れるようにした方がいいと思うよ」
という話で、軽くあしらわれて話が終わってしまいました。
私は「例えばどんな感じなの?」と聞かれて、「うまく言えないんだけど、とにかく嫌だからやめてほしいの」としか言えませんでした。
説明した後も、相変わらず音を出されるので、「もう、いい加減にして!」と叫びたくなります。
うまく伝わらないというか、協力してくれそうもないのは、私の伝え方というか、説明がまずかったせいでしょうか?
ミソフォニアの症状を、どうやって説明すれば、家族や周りの人に協力してもらえるのか、教えてください。
「とにかく嫌だ」という伝え方をしてしまうと、単なる個人の好き嫌いを訴えていると受け止められてしまうので、説明方法としては良くないかもしれません。
相手が理解できるように説明するためには、あなたが自分目線を一旦封印して、客観的な視点で語る必要があります。
どちらにしても、相手が説明内容に納得しない限りは、あなたの思い通りには動いてくれません。
ではいったいどうすれば今よりも状況をよくできるのか、大事なポイントを2つ順番に解説します。
自分の感覚と、他の人の感覚のズレ方を理解する
そもそもミソフォニアでない人は、あなたが嫌がる音を聞いても、迷惑だと感じません。
この当たり前の違いを、いつ何時でも忘れないようにしてください。
常識の違う相手にどんな説明をしたところで、日本語の分からない外国人に向かって、無理やり日本語で説明しようとするようなもの。
通じやすい例え話など、説明したい相手が想像しやすくなる「共通言語」は何なのかを探すのが先です。
そもそも「説明」に、人を動かす力はない
あなたがミソフォニアのことを説明したい理由は、なんでしょうか?
このサイトの解説記事を読んでもらえば、ミソフォニアの仕組みについては十分伝わると思います。
ミソフォニアがどういう現象なのかを理解してもらえても、「やめて」系のお願いを聞き入れてもらえるかは、また別の話です。
普通の人は「何だよそれ、めんどくせぇ」と思う人が大半なので、説明したい相手が聞いて、どう思うか?も想像しましょう。
結論。ミソフォニアの説明は、試みるだけ時間と思考力のムダ
ミソフォニアでない人からすると、いったいなにを「いい加減にしてほしい」のかが、全くイメージできません。
あなたは、ミソフォニアでない人の感覚を、まるで自分の感覚のようにイメージすることができるでしょうか?
自分に向かってさえうまく説明できないことは、他人に説明したところで5%も伝わらないことでしょう。
無理やり「筋の通った説明」にしようとして、常識やマナーなど、正論じみたことをこじつけると、ますます揉める原因になるので、おすすめしません。
関係ない話を、関係ない時に持ち出さないのが、トラブルを肥大化させないための基本的なスタンスです。
説明の仕方を模索するよりも、徹底的に客観的な視点を持つ努力をした方が、今後の自分のためになる選択なので、おすすめします。