【当事者Q&A】ミソフォニアのことを、人にうまく説明できません

ミソフォニアあるある
Q
自分がミソフォニアだと分かりましたが、いざ家族や友達に説明しようとすると、うまく説明できません。一緒の空間で暮らす家族には、なるべく協力してもらいたいです。この前、家族に説明してみた時は「気にしすぎだよ。慣れるようにした方がいいと思うよ」という話で、軽くあしらわれて終わってしまいました。私は「例えばどんな感じなの?」と聞かれて、「うまく言えないんだけど、とにかく嫌だからやめてほしいの」としか言えませんでした。説明した後も相変わらず音を出されるので、「もう、いい加減にして!」と叫びたくなります。説明がまずかったせいでしょうか?どうやって説明すれば、家族や周りの人に協力してもらえるのか、教えてください。
A

説明の仕方を工夫することは大切ですが、その前に知っておいてほしいことがあります。

「うまく説明できれば理解してもらえる」「理解してもらえれば協力してもらえる」という前提が、必ずしも成立しないという現実です。

なぜ「とにかく嫌だ」という説明は伝わらないのか

ミソフォニアでない人は、あなたが嫌がる音を聞いても迷惑だと感じません。この当たり前の違いを、まず出発点として持っておく必要があります。

「とにかく嫌だ」という伝え方をすると、単なる個人の好き嫌いを訴えていると受け止められます。相手が想像できる「共通の感覚」に結びついていないからです。

伝わりやすくするには、相手が「なんとなく想像できる」例え話を使うことが有効です。ミソフォニアの感覚を、相手が経験したことのある別の感覚に言い換えて伝える方法については、こちらの記事が参考になります。 → ミソフォニアの感覚の例え方37選

正確に説明できても、協力してもらえるとは限らない

仮に、ミソフォニアの仕組みを正確に説明できたとします。相手が「なるほど、そういう現象なんだ」と理解したとします。

それでも、「だから音に気をつけよう」という行動に移るかどうかは、また別の話です。

ミソフォニアでない人からすると、「なるほど大変そうだけど、それで自分が何をどうすればいいの?」という感想になりやすいです。理解と配慮は必ずしもイコールではありません。

正確に理解されることで、距離を置かれる可能性もある

さらに踏み込んで言うと、ミソフォニアの現象を正確に理解した相手が、必ずしも「協力しよう」という方向に動くわけではないという現実があります。

ミソフォニアの反応の激しさ——特定の音で強烈な怒りや嫌悪感が起きること、場合によっては「殺意」という言葉で表現されるほどの感情が湧くこと——をリアルに伝えれば伝えるほど、それまで仲の良かった相手から「怖い」「私が今の関係を続けるのは荷が重すぎる」と距離を置かれる可能性があります。

「正確に説明できた・理解してもらえた」その先に、あなたが想像しているよりもシビアな現実が待っていることがあります。これは、説明する前に知っておく必要があることです。

それでも、説明することに意味はある

説明することを否定しているわけではありません。

何も説明しないよりは、「特定の音に対して、自分でもコントロールできない強い反応が起きる」という事実を伝えておく方が、意図せず起きた衝突への対処がしやすくなります。理解までいかなくても、「そういうことがあるらしい」という認識の共有ができるだけで、関係の中での余裕が生まれることがあります。

ただし、説明の目的を「完全に理解してもらうこと」「協力してもらうこと」に置くと、期待と現実のギャップで消耗しやすくなります。「伝えておく」という目的にとどめておく方が、結果的に関係を保ちやすいことが多いです。

まとめ

  • 「とにかく嫌だ」という説明では、相手が想像できない
  • 正確に説明できても、配慮につながるとは限らない
  • リアルに伝えるほど、距離を置かれるリスクがある
  • それでも「伝えておく」ことには意味がある——ただし期待値を下げておく

説明の仕方を磨くことと同時に、「どこまでを伝えるか」「相手がどう受け取るか」を想像しながら進めることが、現実的な対処につながります。

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